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2014/01/09

Rosetta, Rosetta, Sit By Me!


Rosetta, Rosetta, Sit By Me!
語数:9,750
読みやすさレベル:4.0
評価:★★★☆☆

昨年Kindle Paper Whiteを購入しました。
で、丁度歴史物が読みたかったのと、Kindle価格が104円と破格のお値段だったのでポチッとした次第です。

安易にポチッとした割には、なかなかおもしろかった。
タイトルのRosettaはフレデリック・ダグラス(1818-1895)というアメリカの奴隷制度廃止運動家の娘で、その少女が学校に通うようになる話です。

前半は娘の話なのですが、後半は父親がどのように奴隷の身から読み書きを覚え運動家となっていくかが描かれています。

伝記のようなものなので、淡々と書かれていますが、父親の人生はとにかく波瀾万丈 。運動家としては穏健な方に属するようですが、新聞発行しまくったり、公演に飛んだり、海外に逃亡したり、何かと忙しく、そして熱い。

そんな娘は父親からの勧めで学校に通うのだけど、母親は「家にいていいのに…教育なんか受けなくても私は幸せだわ…」みたいな感じ。
父親の熱い感じも興味深いけれど、私としては、この時代に、黒人の女性が、教育を受けるという進んでいるがゆえの(というか父親と母親との間でジレンマを抱えるというか)孤独感のようなものにちょっと思いを馳せてみたりした(少ししかこの点については触れられていないけれど…)。