
Kira-Kira
Cynthia Kadohata著
語数:44,201
読みやすさレベル:5.7
評価:★★★☆☆
ニューベリー賞というアメリカの児童文学賞を2005年に受賞した作品らしい。単純に賞をとったことと、作者が日系人だということで選んでみた
全体的にあまり明るいとは言えないストーリーなのだけど、主人公と姉のすれ違いの描写や、主人公の子どもならではの感情になんだか懐かしい気持ちになった。車の助手席に座るとおとなになった気分になるとか、未来のボーイフレンドを妄想するシーンなど、久しく忘れていた自分の幼かった頃にも身に覚えがあることが綴られている。
日系人が書いたということもあって、50年代後半の日系人の生活に関するの記述も興味深く、差別やひどい労働環境なども読んでいて気持ちが重くなった。しかしそれ以上に子供たちの気持ちの描写がリアルで、印象に残った。過酷な生活環境下でも、子どもたちは大人とはまた違った風景を見ている。
著者のCynthia Kadohata(シンシア・カドハタ)は1956年に生まれている。Kira-Kiraの時代設定と丁度同じくらいだ。そういう意味では彼女の子供時代の感情と重なるところもあるのだろうか。

↑日本語版も出てる。
Lv.5
★3
人間もの
作者:Cynthia Kadohata