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2015/09/16

There's a Boy in the Girls' Bathroom


There's a Boy in the Girls' Bathroom
著者:Louis Sachar
語数:35,483
読みやすさレベル:4.0
評価:★★★★

4年生のBradleyは問題児。4年生を落第しているし、嘘もつくし、クラスメイトには悪態をついたりする。先生も皆も嫌っている。そんな時、カウンセラーが学校にやってきてカウンセリングを受けることになる。はじめは反発していたBradleyだが、徐々に変化が....。

周りから「monster」扱いをされるBradleyがCarlaと関わることで少しずつ自分像を変える努力をし、自分の力で周りから受け入れられるまでの話。

Quote:
"Well, how does a monster stop being a monster?" he asked. "I mean, if everyone sees only a monster, and they keep treating him like a monster, how does he stop being a monster?"

"It isn't easy," Carla said. "I think, first, he has to realize for himself that he isn't a monster. That, I think, is the first step. Until he knows he isn't a monster, how is anybody else supposed to know?" 



Louis Sacharって多読をしている人は知らない人はいないってくらい有名だと思うんですが、天邪鬼の私は積極的に読もうとは思っていませんでした。でもなんとなく読んでみようかなと思う時が来たんですよね。そこでレベルが低めのThere's a Boy in the Girls' Bathroomを選んでみました。こちらも読んでいる方の評価の高い本で、タイトルから受ける印象とは逆に「感動系」の話だというので、興味を持ってしまったのです。

結果、一気に読んでしまいました。いつも子どもが寝てる時にしか読めないので読むのに時間がかかるんですが、今回は2晩で読めました!いやー、やられました。主人公は4年生の男の子のBradleyで、所謂「問題児」なのですが、だんだんBradleyに感情移入するようになってしまうんです。

読み始めは実は「転校生JeffとBradleyが仲良くなってBradleyが友情の力で立ち直る話」だと思っていたのですが、全く違っていて(笑)、カウンセラーのCarlaがBradleyに大きく関わってくる。大人がこどもの話を聞いてくれて力になってくれる話っていいですね。自分もCarlaのような大人に会いたかった!と思いながら読む人も多いのではないかな。Carlaは自立を助ける人であって手取り足取り何かをやってくれる人ではないけれど、きちんと話を聞いてくれて受け入れてくれる。

色んな子どもたちが出てきますが、この子は問題児でこの子は優等生、そんな分け方をせずに、それぞれが色んな思いを抱えて問題を解決していく姿に好感が持てました。最後はハッピーエンド、納得できるきれいな終わり方で、王道といえば王道の作品でした。